2015年08月23日
今週の注目疾患 平成27年・33週(8月10日~8月16日)
侵襲性肺炎球菌感染症
千葉県の侵襲性肺炎球菌感染症は、2013年14週~52週に53例、2014年1~52週に66例、2015年1~33週に76例の届出があった。2015年は2014年の年間届出数を超えている。そこで2013年14週から2015年33週に届出された195例について発生状況をまとめた。
保健所別の届出数は、千葉市39例、海匝28例、安房23例、市川21例、松戸16例、船橋市15例、印旛12例、習志野9例、君津9例、市原7例、柏市7例、野田7例、山武1例、夷隅1例だった。
性別は、男性118例(60.5%)、女性77例(39.5%)だった。
年齢群別では、70代43例(22.1%)、5歳未満40例(20.5%)、60代37例(19.0%)、80代31例(15.9%)が多かった。
診断月別届出数を図1に示す。2014年11月から2015年6月まで65歳以上の届出が月5例以上だった。
症状等は、発熱165例(84.6%)、菌血症123例(63.1%)、肺炎81例(41.5%)、咳65例(33.3%)、意識障害50例(25.6%)、髄膜炎35例(17.9%)、全身倦怠感28例(14.4%)、頭痛20例(10.3%)、項部硬直17例(8.7%)、嘔吐16例(8.2%)、痙攣10例(5.1%)、中耳炎7例(3.6%)、大泉門膨隆1例(0.5%)の記載があった(複数報告あり)。
肺炎球菌が分離・同定された検体は、血液180例、髄液27例だった(複数報告あり)。
急性脳炎
千葉県の急性脳炎は、2010年31例、2011年25例、2012年48例、2013年32例、2014年55例、2015年1~33週に33例の届出があった。そこで、2015年1~33週に届出された33例の発生状況をまとめた。
性別は、33例中男性22例(66.7%)、女性11例(33.3%)と男性が多かった。
年齢群別では、5歳未満18例(54.5%)、5~9歳5例(15.2%)が多かった。
保健所別では、千葉市9例、市川9例、松戸7例、市原3例、山武2例、習志野1例、海匝1例、安房1例だった。
病型として記載のあった病原体は、インフルエンザウイルス8例(24.2%)(A型4例、型不明4例)、ヒトメタニューモウイルス1例(3.0%)、ヘルペスウイルス1例(3.0%)、病原体不明23例(69.7%)だった。
症状等として記載があったのは発熱29例(87.9%)、意識障害27例(81.8%)、痙攣22例(66.7%)、嘔吐9例(27.3%)、髄液細胞数の増加6例(18.2%)、頭痛5例(15.2%)、項部硬直4例(12.1%)だった(複数報告あり)。
【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成27年8月21日更新)