2019年12月20日

今週の注目疾患   令和元年・第 50週(2019/12/9~2019/12/15)

【インフルエンザ】

2019年第50週に県内定点医療機関から報告されたインフルエンザの定点当たり報告数は、定点当たり16.61(人)となり、2018/19シーズンより3週早く、国の定める注意報基準値(10)を超えた。

報告はベースライン(過去5年間の前週、当該週、後週の合計15週の平均)+2.0SDを超え、過去同時期と比較しかなり報告が多くなっており、県内16保健所管内(千葉市、船橋市および柏市含む)のうち、12保健所管内において定点当たり報告数10.00を超えている。

報告の多い上位3保健所管内とその定点当たり報告数は、印旛保健所(定点当たり報告数31.38)、松戸保健所(同24.72)、船橋市保健所(同18.71)であった。

第50週の患者年齢群別報告割合は、0~4歳(14.0%)、5~9歳(33.7%)、10~14歳(21.8%)、15~19歳(4.8%)、20代(3.7%)、30代(7.4%)、40代(7.5%)、50代(3.9%)、60代(1.9%)、70代(1.2%)、80歳以上(0.4%)となっている。

県内小児科・インフルエンザ定点医療機関の協力による迅速診断結果の報告は、3,382例中A型3,340例(98.8%)、B型42例(1.2%)であった。

全国における直近(2019年第45~49週)のウイルス検出状況によると、95%がAH1pdm09となっている。

昨シーズンも前半はAH1pdm09が主流であったが、年明け後にはAH3亜型が逆転し主流となった。

今シーズンは現在までのところAH3亜型の検出頻度増加は見られていない。

県内でのインフルエンザの流行は、例年1月下旬~2月上旬に最も患者報告が多くなる。

予防接種、飛沫感染対策としての咳エチケット(有症者自身がマスクを着用し、咳をする際にはティッシュや腕の内側などで口や鼻を覆う等の対応を行うこと)、接触感染対策としての手洗い等の手指衛生を徹底することが重要である。

参考・引用
厚生労働省:インフルエンザに関する報道発表資料 2019/2020 シーズン
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【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和元年12月18日更新)