2020年01月10日

今週の注目疾患   2020年 第 1 週 ・2019 年第 52 週合併号(2019/12/30~2020/1/5)
【インフルエンザ】
2020 年第 1 週に県内定点医療機関から報告されたインフルエンザの定点当たり報告数は、 定点当たり 8.96(人)であった。
年末年始の学校・職場等の休暇が明けた今後の動向に注意 が必要である。

第 1 週に報告の多かった上位 3 保健所管内は、松戸(22.16)、長生(21.57)、夷隅(17.00)であ った。
また、年齢群別報告割合は 40 代(17.8%)、30 代(14.8%)、0~4 歳(11.8%)で高かった。
小児科・インフルエンザ定点医療機関の協力による迅速診断結果の報告は、1,797 例中 A 型 1,761 例(98.0%)、B 型 36 例(2.0%)、A and B 型 0 例(0.0%)、A or B 型 0 例(0.0%)であり、 2019/20 シーズン合計では、20,594 例中 A 型 20,207 例(98.1%)、B 型 364 例(1.8%)、A and B 型 17 例(0.1%)、A or B 型 6 例(0.0%)となった。
今シーズンの直近の北半球におけるインフルエンザの流行は、国内においては、A(H1N1) pdm09 が主流となっており、韓国、台湾といった東アジア地域でも A(H1N1)pdm09 が主流となっているが、中国では A(H3)が主となっている。
シンガポール、タイやベトナムといった東南アジア地 域においても A(H1N1)pdm09 が主となっている。
北米では B 型の検出頻度が高くなっており、ア メリカは B(ビクトリア系統)が主であり、カナダでは A 型と B 型がほぼ同程度の検出頻度となってい る。
ヨーロッパでは国により異なり、A 型インフルエンザにおいてもスペインやフランスでは(A(H1N1) pdm09)の割合が高く、イギリスやアイルランドでは A(H3)の割合が高い。
また、ポルトガルやロシア では B 型の割合が高くなっている。
B 型インフルエンザにおいては、今シーズンは B(山形系統)で はなく、B(ビクトリア系統)が世界各地域において主流となっている。
県内でのインフルエンザの流行は、例年 1 月下旬~2 月上旬に最も患者報告が多くなる。
予防接種、飛沫感染対策としての咳エチケット(有症者自身がマスクを着用し、咳をする際にはティッシュや 腕の内側などで口や鼻を覆う等の対応を行うこと)、接触感染対策としての手洗い等の手指衛生を徹底することが重要である。

参考・引用
WHO FluNet:
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Joint ECDC-WHO/Europe weekly influenza update Flu News Europe:
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【千葉県感染症情報センターより参照】
(2020年1月10日更新)