2016年03月07日

今週の注目疾患  平成28年・8週(2月22日~2月28日)

インフルエンザ
2016年8週の県全体の定点当たり報告数は、7週の39.37から減少し33.02となった。依然として報告数が多い状態が継続しており、注意が必要である。
保健所別では、16保健所全ての保健所管内で減少し、松戸(44.16)、香取(41.83)、印旛(40.46)、君津(36.38)、市原(34.64)、海匝(34.57)、千葉市(34.36)で多かった。
2015/16シーズン全体の年齢群別報告割合は、5~9歳34.6%、0~4歳18.2%、10~14歳15.8%で多い。
2016年8週の小児科・インフルエンザ定点医療機関の協力による迅速診断結果の報告は、6,760例中A型2,882例(42.6%)、B型3,813例(56.4%)、AandB型20例(0.3%)、AorB型45例(0.7%)で、7週と比較するとB型は増加し、A型は減少した。2015/16シーズン合計では、44,090例中A型27,665例(62.7%)、B型16,096例(36.5%)、AandB型97例(0.2%)、AorB型232例(0.5%)であった。


急性脳炎
千葉県では2011年25例、2012年48例、2013年32例、2014年55例、2015年54例の届出があった。2016年1~8週はすでに13例の届出があり、このうち10例の病型がインフルエンザウイルスであったことから2011年~2016年8週に届出のあった227例の発生状況をまとめた。
性別では、男性125例(55.1%)、女性102例(44.9%)であった(表1)。
年齢群別では、5歳未満が132例で58.1%、5~9歳が50例で22.0%を占めた(表1)。
診断月別では、12月から2月が多かった(図1)。
病型別では、病原体不明147例(64.5%)、インフルエンザウイルス49例(21.5%)が多かった(表2)。病型がインフルエンザウイスルであったものについて診断月別に図2に示す。
症状等として報告されたのは、意識障害212例(93.4%)、発熱196例(86.3%)、痙攣157例(69.2%)、髄液細胞数の増加47例(20.7%)、嘔吐39例(17.2%)、頭痛29例(12.8%)、項部硬直20例(8.8%)であった(複数報告あり)。
診断方法として報告されたのは、(1)38度以上の高熱189例(83.3%)、(2)何らかの中枢神経症状209例(92.1%)、(3)先行感染症状121例(53.3%)であった(複数報告あり)。


【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成28年3月2日更新)