麻しん：麻しんウイルスの空気感染・飛沫感染・接触感染によっておこる病気です。感染力が強く予防接種を受けないと，いつかかかってしまう病気です。発熱，せき，鼻水，めやに，発しんが主症状。最初3～4日間は38℃前後の熱で，一時治まりかけたと思うとまた39～40℃の高熱と発しんが出てきます。高熱は3～4日で下がり，次第に発しんも消失します。しばらく色素沈着が残ります。
主な合併症としては，気管支炎，肺炎，中耳炎，脳炎があります。患者100人中，中耳炎は約7～9人，肺炎は約1～6人に合併します。脳炎は約1,000人に1～2人の割合で発生がみられます。予防接種を受けず，麻しんにかかった場合は，約1,000人に1人の割合で死亡する重症の感染症です。
風しん：風しんウイルスの飛沫感染・接触感染によっておこる病気です。潜伏期間は２～３週間で，軽いかぜ症状ではじまり，発しん，発熱，後頸部や耳後部のリンパ節腫脹などが主症状です。そのほか眼球結膜の充血もみられます。発しんも発熱も約３日間で治りますが，１週間程度続く人がいます。
合併症として，まれに血小板減少性紫斑病，脳炎を起こすことがあります。血小板減少性紫斑病は，患者3,000人に１人，脳炎は患者6,000人に1人くらいです。大人になってから感染すると重症になります。妊婦が妊娠20週頃までに感染すると胎児にも感染して，先天性風しん症候群と呼ばれる病気により，心臓病，白内障，聴力障害などの障害を持った子どもが生まれる可能性があります。
対象者：1期/1歳～2歳未満 2期/小学校就学前の1年間
接種回数：各1回