2016年01月22日

今週の注目疾患  平成28年・2週(1月11日~1月17日)

インフルエンザ
2016年2週の県全体の定点当たり報告数は、1週の2.54から増加し5.81となった。前週から2倍以上の増加となっており、今後の流行状況に注意が必要である。
保健所別では、16保健所中13保健所管内で増加し、松戸(9.72)、長生(9.29)、印旛(8.50)、市原(8.18)、習志野(7.25)、君津(7.08)、千葉市(5.86)で多かった。
2015/16シーズン全体の年齢群別報告割合は、5~9歳が28.4%、0~4歳が18.5%、30~39歳が11.7%、10~14歳が10.4%であった。
2015/16シーズン全体の小児科・インフルエンザ定点医療機関の協力による迅速診断結果の報告は、2,318例中A型1,826例(78.8%)、B型475例(20.5%)、AandB型7例(0.3%)、AorB型10例(0.4%)であった。

侵襲性肺炎球菌感染症
千葉県の侵襲性肺炎球菌感染症は、2013年14週~52週に53例、2014年に66例、2015年に110例、2016年1~2週に10例の届出があった。診断月別では、2016年1月はすでに10例の届出があったため、2013年14週から2016年2週に届出された239例の発生状況をまとめた。
性別は、男性145例(60.7%)、女性94例(39.2%)だった。
年齢群別では、70代52例(21.8%)、60代47例(19.7%)、5歳未満44例(18.4%)、80代36例(15.1%)が多く、年齢群別届出割合は、5歳未満は2013年の34.0%から2015年の13.6%と減少傾向にあるが、60~80代は2013年の49.1%から2015年の56.4%と大きな変化なく届出の約半数を占めている。
症状等は、発熱202例(84.5%)、菌血症152例(63.6%)、肺炎101例(42.3%)、咳82例(34.3%)、意識障害61例(25.5%)、全身倦怠感41例(17.2%)、髄膜炎40例(16.7%)、頭痛27例(11.3%)、項部硬直22例(9.2%)、嘔吐22例(9.2%)、痙攣10例(4.2%)、中耳炎7例(2.9%)、大泉門膨隆1例(0.4%)の記載があった(複数報告あり)。
検査方法では、分離・同定による病原体の検出が236例(血液221例、髄液34例)、病原体抗原の検出が28例、検体から直接のPCR法による病原体遺伝子の検出が7例(血液3例、髄液2例)あった(複数報告あり)。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成28年1月22日更新)