今週の注目疾患   平成31年・第 10 週(2019/3/4~2019/3/10)

【侵襲性肺炎球菌感染症】
 2019 年第 10 週に 2 例の侵襲性肺炎球菌感染症の届出があり、2019 年第 1~10 週の累積は 30 例となった。
本疾患のサーベイランスは小児の定期予防接種に 7 価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)が追加された 2013 年 4 月に開始された。
その後、定期予防接種についてはPCV7 から 13 価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)に切り替えられ、また、高齢者を対象とした 23 価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)の定期接種が開始された。
サーベイランス開始以降の県内医療機関から届け出られた侵襲性肺炎球菌感染症(729 例)の発生動向についてまとめる。
1)届出数
2013 年(4 月 1 日から)53 例、2014 年 66 例、2015 年 113 例、2016 年 151 例、2017 年151 例、2018 年 165 例、2019 年(第 10 週時点)30 例。
2)患者年齢・性別
15歳未満の小児146例(20.0%)、65歳以上の高齢者399例(54.7%)と届出が多く、性別は男性442例(60.6%)、女性287例(39.4%)であった。
〈年齢群別発生動向〉
・年齢群 0~14 歳(146 例):届出は 2013 年 20 例、2014 年 11 例、2015 年 23 例、2016年 29 例、2017 年 34 例、2018 年 29 例となっており、2019 年は第 10 週までに小児の届出はない。
年齢は 0 歳 21 例(14.4%)、1 歳 62 例(42.5%)、2 歳 15 例(10.3%)、3歳 15 例(10.3%)、4 歳(8.2%)等となっており、0~4 歳で本年齢群のおよそ 85%を占めた。1 歳例の届出が、2013 年~2018 年いずれにおいても最も多かった。性別は男性 78例(53.4%)であった。
・年齢群 15~64 歳(184 例):届出は 2013 年 10 例、2014 年 20 例、2015 年 27 例、2016年 40 例、2017 年 41 例、2018 年 39 例、2019 年 7 例となっている。性別は男性 116 例(63.4%)だが、直近は女性の届出が増加している。
・年齢群 65 歳以上(399 例):届出は 2013 年 23 例、2014 年 35 例、2015 年 63 例、2016年 82 例、2017 年 76 例、2018 年 97 例、2019 年 23 例となっている。性別は男性 248例(62.2%)となっており、男性の届出が増加している。
3)症状
菌血症 302 例、肺炎を伴う菌血症 311 例、髄膜炎(菌血症を伴うものを含む)103 例、その他(関節炎等)13 例であった。
年齢群 0~14 歳においては菌血症 98 例(67.1%)、肺炎を伴う菌血症 29 例(19.9%)、髄膜炎 18 例(12.3%)、その他 1 例(0.7%)であった。
年齢群15~64 歳においては菌血症 65 例(35.3%)、肺炎を伴う菌血症 80 例(43.5%)、髄膜炎 38 例(20.7%)、その他 1 例(0.5%)であった。年齢群 65 歳以上においては菌血症 139 例(34.8%)、肺炎を伴う菌血症 202 例(50.6%)、髄膜炎 47 例(11.8%)、その他 11 例(2.8%)であった。
小児と成人において症状は異なるが、性別による違いは認められなかった。
注;《菌血症》菌血症の記載があったもの、もしくは血液から病原体検出例。《髄膜炎》髄膜炎の記載があったもの、もしくは髄液からの病原体検出例。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成31年3月13日更新)