2021年02月05日

今週の注目疾患   2021年 4週(2021/1/25~2021/1/31)
【今週の注目疾患】

【水痘】
 2021年第4週に県内小児科定点医療機関から報告された水痘の定点当たり報告数は、0.21(人)であった。
また、先週には県内医療機関から 1 例の水痘(入院例)の届出があった。
水痘は温帯地域では一般的に冬~春にかけて発生を認め、県内でも同様の傾向を示し、昨年後半から毎週一定の報告を認めている。
 2014 年 10 月 1 日から、水痘の予防接種はそれまでの任意接種から定期接種となり、以降、小児科定点からの水痘の報告は減少し、特に定期接種対象が含まれる年齢群において報告が大きく減少している。
近年は年長児や小学校低学年~中学年世代までの水痘患者の報告が主となっており、昨年(2020 年第 1 週~第 53 週)に県内小児科定点医療機関から報告された水痘患者を年齢群別に分類すると、報告は 8 歳まで漸増的な増加を認めた。
 水痘の成人例は、重症化のリスクが比較的高いとされており、また妊婦の初感染は先天性水痘症候群を生じる可能性があり、定期接種化に先立ち、2014 年 9 月 19 日からは水痘の入院例(水痘で 24 時間以上入院したもの(他疾患で入院中に水痘を発症し、発症後 24 時間以上経過した例を含む)が対象)の全数把握が始まり、成人例を主体に届出を認めている。
引き続き小児の発生動向を注視するとともに、定期接種化以降の年長児・成人の水痘の疫学の変化にも注意が必要である。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和3(2021)年2月3日更新)