今週の注目疾患   平成30年・28週(2018/7/9~2018/7/15)

【ヘルパンギーナ】
2018 年第 28 週に県内定点医療機関から報告されたヘルパンギーナの定点当たり報告数は3.55(人)となった。
県内全 16 保健所管内(千葉市、船橋市および柏市含む)のうち、15 保健所管内から報告があり、うち 12 保健所管内で前週より報告が増加した。
定点当たり報告数の多い上位 3 保健所管内は、柏市(定点当たり報告数 11.2)、習志野(同 5.70)、松戸(5.56)であった。
第 28 週に報告されたヘルパンギーナの患者年齢群は、1 歳(23.9%)、2 歳(23.1%)が多く 0~6 歳までの報告で全体の 95%を占めた。
1999 年以降、ヘルパンギーナの県内での報告のピークは第 29 週前後にある。
2014 年以降はピーク時の定点当たり報告数は 5.0 前後で大きな違いはないが、過去にはピーク時の定点当たり報告数が 16.5(2000 年第 27 週)と大きな流行を示した年もある。
2018 年も第 21 週以降報告の増加を認めており、今後の発生動向に注意が必要である。

ヘルパンギーナはエンテロウイルス属のコクサッキーウイルス A 群を原因とすることが多いが、コクサッキーウイルス B 群やエコーウイルスによる場合もある。
全国におけるヘルパンギーナ患者から検出されたウイルスは、2018 年はこれまでコクサッキーウイルス A 群の 2型が多くなっている。
ヘルパンギーナの症状は、2~4 日の潜伏期を経て突然の発熱に続いて咽頭痛が出現し、のどに水疱性の発疹や潰瘍を形成する。
発熱時に熱性けいれんを伴うことがあるが、ほとんどは予後良好である。
エンテロウイルス感染は多様な病状を示す疾患であり、ヘルパンギーナの場合にもまれに無菌性髄膜炎、急性心筋炎などを合併することがある。
感染経路は接触感染を含む糞口感染と飛沫感染であるが、エンテロウイルス感染の特徴として、症状回復後の 2~4 週間の長期にわたり便中にウイルスが排出されるため、特にトイレやオムツの交換後には十分な手洗いによる予防対策の徹底が重要である。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成30年7月18日更新)