今週の注目疾患   平成30年・30週(2018/7/23~2018/7/29)

【風しん】
2018 年第 30 週に県内医療機関から 11 例の風しんの届出があった。
第 27 週以降風しんの届出が続いており、県内での風しんの流行が危惧される。
第 27~30 週に合わせて 14 例の届出(第 1~30 週の累計は 17 例)を認め、14 例の内訳は男性が 11 例と多く、患者年齢は女性が 10~20 代、男性は 20~60 代の届出であった。
ワクチン接種歴は 1 例が 1 回有り、13 例はワクチン接種歴不明であった。
風しんは飛沫感染や接触感染により拡がり、潜伏期間は 2~3 週間と長い。
症状は発疹、発、リンパ節腫脹(特に頚部、後頭部、耳介後部)を主とし、発疹出現 1 週間前から発疹出現後 1 週間程度の期間、ウイルスを排出する。
感染しても症状が出ない不顕性感染の人が 15~30%程度いるが、不顕性感染でもウイルスの排出を認め、感染源となりうる。
風しんは 2012~2013 年にかけて全国で大きな流行があり、また、これにより妊婦そして胎児が感染して「先天性風しん症候群」の発生も報告された。
先天性風しん症候群とは風しんウイルスの胎内感染によって先天異常を起こす感染症であり、妊娠 20 週頃までに免疫のない妊婦が風しんに罹患するとウイルスが胎児に感染し、出生児に先天性心疾患、難聴や白内障といった障がいが引き起こされることがある。
県内でも 2012 年に 113 例、2013 年に 711例の風しんの届出があり、2013年と2014年に1例ずつ先天性風しん症候群の届出を認めた。
風しんの予防には 2 回の風しん含有ワクチンの接種が最も有効である。
県内における風しん抗体保有状況の結果、35~54 歳の男性の 4 人に 1 人は赤血球凝集抑制(HI)法で測定した抗体価において抗体価〔8 倍未満〕と風しんウイルスに対する免疫を保有していなかった。
なお、979 年 4 月 2 日以前の生まれの男性においては、定期接種として風しん含有ワクチンを接種する機会がなかった。
妊娠を希望する女性やその同居者、医療従事者などは、より確実な風しんの予防のため、十分な免疫を保有していると考えられる〔32 倍以上:HI 法〕の抗体価が求められる。
2017 年度の調査において、県内では 20~30 代女性において抗体価 32 倍未満の割合は 20 代(16.7%)、30 代(12.1%)、男性においては 20 代(28.6%)、30 代(35.3%)であった。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成30年8月1日更新)