今週の注目疾患   平成31年・第 16 週(2019/4/15~2019/4/21)

【百日咳】
 2019年第16週に県内医療機関から16例の百日咳の届出があり、2019年の累計は288例となった。
百日咳は2018年1月1日より小児科定点把握疾患から全数把握疾患となり、届出は臨床診断例から原則として検査診断例が対象となった。
全数把握となり、成人の百日咳についてより正確な発生動向の情報が得られ、加えて検査方法、感染源や予防接種歴の情報が含まれるようになった。県内では百日咳の届出をほぼすべての週で認め、これまで明瞭な季節性や長期にわたる増加・減少傾向を示さず、一年を通して認められた。
2019年第1~16週に届出られた288例について、性別は女性157例、男性131例であった。
百日咳の発生、罹患や死亡は女性の方が男性より多いことが知られているが、その理由は明らかではない。
患者年齢は15歳未満の小児が238例(女性124例、男性114例)と全体の82.6%を占めた。
9歳の届出が31例と最も多く、次いで7歳(28例)、0歳と12歳(それぞれ25例)と続く。
0歳の特に重症化のリスクの高い6ヵ月未満の届出が24例あり、またワクチン接種前の3ヶ月未満の届出が16例あった。
記載された症状は、0歳で『夜間の咳き込み』、『スタッカート』、『ウープ』、『無呼吸発作』や『チアノーゼ』が多く、成人例では『持続する咳』が多かった。
検査方法(重複あり)は分離・同定によるものが9例、病原体遺伝子の検出が179例、抗体の検出によるものが115例であった。
小児においては病原体遺伝子の検出によるものの割合が68.9%(164/238)と高く、一方成人では30.0%(15/50)であった。
成人例では『持続する咳』の症状が多いことからも、医療機関受診時には既に病原体遺伝子の検出が有用な咳嗽出現から3週間が経過した事例が多いことも推察される。
0歳児や就学前の乳幼児は主に両親や同胞からの感染が疑われる例が多く、乳幼児がいる家庭や妊婦の感染防止等の対策が重要であるが、年長児や成人では特徴的な発作性の咳が目立たないため、罹患に気づかないまま新生児や乳児の感染源となっていることがあり、注意が必要である。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成31年4月24日更新)