今週の注目疾患   平成30年・21週(2018/5/21~2018/5/27 )

【咽頭結膜熱】
咽頭結膜熱は発熱、咽頭炎、眼症状を主とする小児の急性ウイルス性感染症であり、アデノウイルスにより引き起こされる。
全国の咽頭結膜熱患者由来アデノウイルスの型別状況によれば、2018年はこれまで2型が最も多く、次いで3型、1型と続いている。
咽頭結膜熱の潜伏期は5~7日であり、発熱、頭痛、食欲不振、全身倦怠感とともに、咽頭炎による咽頭痛、結膜炎にともなう結膜充血、眼痛、羞明、流涙、眼脂などの症状が出現する。
症状は3~5日間程度持続し、永続的な障害を残すことは通常ない。
生後14日以内の新生児に感染した場合は全身性感染を起こし、重症化する場合があることが報告されている。
2018年第21週に県内定点医療機関から報告された咽頭結膜熱の定点当たり報告数は1.10(人)となり、前週(定点当たり報告数0.61)から大きく増加した。
過去同時期と比較して報告が多く、今後の動向に注意が必要である。
県内16保健所管内のうち、12保健所管内において前週より報告が増加し、前週から2倍以上の報告増となった保健所管内も多い。
第21週に報告された145例について、患者年齢別では1歳(49例)が最も多く、次いで2歳(20例)、3歳(20例)であった。
0歳(14例)の報告については、いずれも6か月~1歳未満であった。
成人(20歳以上)例は2例の報告があった。
咽頭結膜熱の感染経路は、飛沫感染あるいは手指を介した接触感染であり、結膜あるいは上気道からの感染である。
プールを介した場合には、汚染した水から結膜への直接侵入と考えられている。
特異的治療法はなく、対症療法が中心となる。
眼症状が強い場合には、眼科的治療が必要になることもある。普及するワクチンはなく、予防法としては感染者との密接な接触を避けること、流行時にうがいや手指の消毒を励行することなどである。
消毒法に関しては、逆性石鹸、イソプロパノールには抵抗性なので注意を要する。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成30年5月30日更新)