今週の注目疾患   平成30年・14週(平成30年4月2日~平成30年4月8日)

【咽頭結膜熱】
2018年第14週に県内定点医療機関から報告された咽頭結膜熱(pharyngoconjunctival fever, PCF)の定点当たり報告数は定点当たり0.33(人)であった。
前週(定点当たり0.29)より増加し、また過去同時期と比較して近年では2015年に次いで報告数の多い状態で推移している。
例年の7月前後のピークに向けて今後徐々に報告が増加することも予想され、今後の動向が注視される。
県内16保健所管内において、特に県北西部(野田、松戸、柏市)地域で、ここ直近5週において報告の増加が見られている。
第14週に報告された43例について、患者年齢別では1歳(10例)が最も多く、次いで3歳(6例)、4歳(5例)であった。0歳(4例)の報告については、いずれも6か月~1歳未満であった。成人(20歳以上)例は2例の報告があった。
咽頭結膜熱は原因となるアデノウイルス(3型や7型など)に感染後、5~7日の潜伏期を経て、発熱、頭痛、食欲不振、全身倦怠感とともに、咽頭炎による咽頭痛、結膜炎にともなう結膜充血、眼痛、羞明、流涙、眼脂などの症状が出現する。
症状は3~5日間程度持続し、永続的な障害を残すことは通常ない。
生後14日以内の新生児に感染した場合は全身性感染を起こし、重症化する場合があることが報告されている。
感染経路は、通常飛沫感染、あるいは手指を介した接触感染であり、結膜あるいは上気道からの感染である。
プールを介した場合には、汚染した水から結膜への直接侵入と考えられている。
特異的治療法はなく、対症療法が中心となる。眼症状が強い場合には、眼科的治療が必要になることもある。
普及するワクチンはなく、予防法としては感染者との密接な接触を避けること、流行時にうがいや手指の消毒を励行することなどである。
消毒法に関しては、逆性石鹸、イソプロパノールには抵抗性なので注意を要する。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成30年4月11日更新)