今週の注目疾患   平成30年・33週(2018/8/13~2018/8/19)

【風しん】
2018 年第 33 週に県内医療機関から 20 例の風しんの届出があった。
第 32 週分の遅れ報告も 1 例加わり、2018 年の累計は 62 例となった。
うち 59 例は第 27 週以降に届け出られた症例であり、第 30 週に届出数急増後、週当たりの届出数は非常に多い状態が続いている。
風しんは 2012~2013 年に全国的に多くの患者発生があり、県内においても 2012 年に113 例、2013 年に 711 例の風しんの届出があった。2012~2013 年の流行時は、毎週 5 例前後の届出がおよそ半年続いた後、急激な報告数増加を認めた。
本年度は当時と異なり、突如として報告数の増加が見られている。
第 27 週以降に届け出られた 59 例について、性別は男性 48 例、女性 11 例である。
男性は40 代(19 例)の届出が最も多く、次いで 50 代(11 例)、20 代(9 例)と続く。女性は 20 代(6 例)が最も多い。

風しんは妊娠 20 週頃までの妊婦が罹患すると、風しんウイルスが胎盤を介して胎児に感染し、出生児に「先天性風しん症候群」と総称される障害をもたらすことがある。
今後も県内で風しん患者の発生が予想され、妊娠を希望する女性やその家族の風しんに対する十分な抗体保有、またそれ以外の成人においてもワクチン未接種の場合は接種が推奨され、先天性風しん症候群の発生防止が求められる。

【百日咳】
百日咳は2018年1月1日より定点把握疾患から全数把握疾患となった。
届出も臨床診断例
から原則として検査診断例が対象となり、検査方法、感染源や予防接種歴の情報も含まれるようになった。
全数把握疾患としてサーベイランス開始後、第33週までに届け出られた213例についてまとめる。
届出は第2週を除き、すべての週で届出を認めたが、週当たりの届出数は0~30例と大きく異なる。
第18週までは週当たりの届出数は5例未満で推移し、第25週以降には週当たり10例以上となる週を認め、その後も届出が多い状態が続いている。

百日咳の発生は明確な季節性はなく、一年を通して発生しうるが、夏~秋に多くなることがあるため、今後の動向に注意が必要である。患者の性別は女性123例(57.7%)、男性90例(42.3%)と女性が多い。
患者の年齢は6歳が最も多く、15歳以下が163例と全体の届出の76.5%を占めた。
0歳の届出が7例であったが、特に重症化のリスクの高い6ヵ月未満の届出が4例あった。
記載された症状として脳症や肺炎を呈する届出はなかったが、痙攣が1例、無呼吸発作が2例、チアノーゼが2例に記載があった。
推定感染源(重複あり)が家族であった届出において、その感染源は同胞が24例、母親7例、父親6例、祖父母1例、その他(自由記載においていとこ、息子、娘等)22例、不明47例であった。
流行の有無に関する情報として、2例が幼稚園、47例が学校、4例が職場と記載があった。ワクチン接種歴は124例(58.2%)が4回接種済みであった。
検査方法(重複あり)は分離・同定によるものが6例、LAMP法によるものが134例、抗体の検出によるものが77例であった。
百日咳のサーベイランスが原則として検査診断による全数報告に変更されたことにより、成人の百日咳症例や、診断方法、予防接種歴等に関する情報が得られるようになった。
今後は明らかとなった国内における百日咳の発生動向を受け、必要な対策の検討が期待される。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成30年8月22日更新)