今週の注目疾患   平成30年・23週(2018/6/4~2018/6/10)

【A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
2018年第23週に県内定点医療機関から報告されたA群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は3.63(人)であった。
季節的傾向として比較的報告の多い状態で推移しているが、定点当たり報告数は今年に入り最も多くなった(図1)。
報告の多い上位3保健所管内とその定点当たり患者数は、長生保健所(6.00)、船橋市保健所(5.55)、松戸保健所(5.38)であった。
第23週に報告のあった490例について、年齢群別では5歳(70例)が最も多く、次いで6歳(67例)、4歳(58例)となっており、性別では男性(251例)、女性(239例)となっている。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は2~5日の潜伏期を経て、突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛が現れ、嘔吐を伴うこともある。
また軟口蓋の小点状出血あるいは苺舌、発熱から12~24時間後に皮膚に点状紅斑様、日焼け用の皮疹が出現することもある。
本疾患は通常、患者との接触を介して伝播するため、ヒトとヒトとの接触の機会が増加するときに起こりやすい。
家庭、学校などの集団での感染も多く、学校等が夏季休暇となる7月中/下旬にかけてまで、例年報告の多い状態が続く。
患者発生時には、その周囲に対しての注意も必要である。
【流行性角結膜炎】
2018年第23週に県内定点医療機関から報告された流行性角結膜炎の定点当たり報告数は0.77(人)であった。
報告の多い上位3保健所管内とその定点当たり報告数は、市原保健所(3.00)、市川保健所(1.33)、習志野保健所(1.33)であった。
第23週に報告された27例について、年齢群別では30~39歳(6例)、40~49歳(6例)で多く、次いで70歳以上(4例)、60~69歳(3例)であった。
県内では2018年はこれまで報告数に大きな変化はなく推移しているが(図2)、直近の全国の状況では過去同時期と比較し報告が多くなっている。
流行性角結膜炎は、感染すると8~14日の潜伏期を経て急に発症し、結膜の充血、眼瞼の浮腫や流涙、ときに耳の前のリンパ節の腫脹を伴う。
角膜に炎症が及ぶと透明度が低下し、角膜表面の小さな濁りが数か月から数年残ることがある。両眼が感染しやすいが、初発眼の症状がより強いとされている。
感染は、職場・学校や家庭などで、ウイルスにより汚染されたティッシュペーパー、タオル、洗面器などに触れるなどして生じ、季節としては8月を中心として夏に多いが、明瞭な季節性を示さないこともある。
原因となるウイルスとしてアデノウイルス(3型、37型、54型、64(19a)型)などがあるが、最近の全国における流行性角結膜炎患者から検出されたウイルスは、アデノウイルス54型が多くを占めている。
感染予防の基本は接触感染予防の徹底であり、患者本人やその周囲の者はタオルや点眼液など目に接触するものは個人用とすることが重要である。


【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成30年6月13日更新)